ジャニー氏の“夢”は後世でどう評価されるのか
見終わって思ったのは、「日本ではこのようなドキュメンタリーはできないだろうし、やる勇気のある人間もいないだろうな」ということだった。
この放映権をNetflixが買い取り、日本でも見られるようになったのだろう。
私は以前ここで、ジャニー喜多川氏も『ピーターパン』に出てくるネバーランドを作りたかったのではないかと書いた。
マイケル・ジャクソンも多くの子供たちをネバーランドに招き、彼らと遊んでいる時のマイケルは、外目には幸せそうだった。
ジャニー喜多川氏のネバーランドはもっとスケールが大きかったのではないか。自分が見出した少年たちに囲まれ、彼らを育て、一緒に暮らしていくという夢があったのかもしれない。
日本的な風土の中では、マイケルのケースのように、少年時代、ジャニー喜多川氏から受けた“行為”を、実名、顔出しで語る元アイドルがこれから出てくるとは考えにくい。
これから20年、30年後、ジャニー喜多川氏がつくろうとしたネバーランドは、どのような評価を受けるのだろうか。