仕事や人生において優秀なパフォーマンスを出すにはどうすればいいか。起業家の野原秀介さんは「自分自身の考えを拠り所に“ポジションを取る”ことが必要不可欠だ」という――。
※本稿は、野原秀介『投資思考』(実業之日本社)の一部を再編集したものです。
ある後輩からの相談
ある日、久しく連絡を取っていなかった大学の後輩から、「キャリアについて相談したいことがあるから飯に連れて行ってほしい」とメールが届きました。その後輩は、東京大学を卒業し、大手総合商社に入社。側から見れば文句のつけようのない経歴なのにキャリアについて何の“相談”があるというのでしょうか。
平日仕事終わりに待ち合わせ、一通りの近況報告を済ませるといよいよ本題へ。
ざっくり要約すると30代を迎えるにあたり「自分は会社の看板に食わせてもらっているに過ぎない、自分の腕っ節でどこまで行けるか試してみたい」という疑念が頭をよぎるのだそうです。
個人的には「それで年収1000万円以上もらえているので問題ないのでは?」と思いつつ、「正社員で働く奴は搾取されている」「時代はフリーランス」などと持論を展開します。よくよく話を聞いてみると、どうやらお気に入りのYouTuberの影響を受けているようでした。