『「子供を殺してください」という親たち』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)
『「子供を殺してください」という親たち』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

押川剛率いる(株)トキワ精神保健事務所は、病識のない統合失調症やアルコールや薬物の依存症、精神疾患の疑いのある長期ひきこもりなどの対象者を「説得」し医療につなげている。

最新12巻に収録されるのは、「親を使役しようとした息子」のエピソードと、薬物中毒に陥ったホステスのお話。

「息子」のエピソードでは、押川の導きにより、引きこもりの原因を解明し自立の道へ向かう姿が描かれる。

薬物中毒のホステスの回では、押川の転機になった歌舞伎町のエピソード。“「いい子」の仮面の犯罪者”というエピソードタイトルにも反映された、幼少から「いい子でいてね」と言われ続けた女性が、仮面をかぶりながら成長し、やがてたちの悪い男と付き合うようになって薬物中毒に陥ってしまう――。

いずれも、実際にあった出来事から成り立ったドキュメンタリーであり、過酷な現実とその原因が描かれる問題作になっている。

『「子供を殺してください」という親たち』c押川剛 鈴木マサカズ/新潮社
『「子供を殺してください」という親たち』c押川剛 鈴木マサカズ/新潮社
『「子供を殺してください」という親たち』c押川剛 鈴木マサカズ/新潮社
©押川剛 鈴木マサカズ/新潮社