※本稿は、『プレジデントFamily2022年秋号』の一部を再編集したものです。
東大生の親の共通点:子供の「チャレンジ精神」を育てる
失敗を否定しない。自ら考えさせる働きかけをする
受験や習い事、検定試験から身近な例で言えばクラスの班長への立候補まで、子供の日常にもさまざまなチャレンジがある。
「あなたがチャレンジをするときに家族は応援してくれましたか?」の質問に東大生の85%がYESと回答した。
慶應義塾大学大学院で幸福について研究する前野マドカさんはチャレンジこそが人間力を高め、賢さを培うものだと力説する。
「これからの社会は、正解がない課題に対して自分で答えを創っていく能力が求められます。身近な家族がサポートしてくれているということは、挑戦をするための大事な土台になります」
前野さんが特にほめてほしいと思う場面は、子供が新しいチャレンジをしたときだ。
「日頃のお手伝いでも遊びでも、いままでやっていなかったことにはじめてチャレンジをするときには『いいね!』と言ってあげてほしいと思います。またさらに、子供が思いついたアイデアをほめるといいですね。『すごいアイデアね!』と。自分で考えるより、人に教えてもらったりまねしたりするほうが楽。しかし社会に出ると、自分で考えることが要求されます。自分で考える習慣をほめて注目しましょう」
アンケートの回答でも「マラソン大会で上位に入るという目標に対して、父親が朝、ランニング練習に付き合ってくれた」「児童会役員に立候補するときにポスター作りを手伝ってくれたり、演説原稿を一緒に考えたりしてくれた」「思考力を測る試験を受けたいと言ったときに、問題集を買ってくれた」というコメントがあった。
新しい目標を見つけた子に対し、タイミングを逃さず親がうまくサポートした好例だろう。
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