※本稿は、『プレジデントFamily2022年秋号』の一部を再編集したものです。
親の日々の働きかけが子供のがんばれる力に
どんな時代になっても自分の頭で考え、主体的に行動できるような本当の意味での賢さを身につけるために、家庭でできることはなんだろう?
そのヒントを探るべく、東京大学の学生へのアンケートを行った。東大生に「小学生時代の親との関わり」をさまざまな角度から聞くと、東大生の親に共通する言動が浮かび上がってきた。
「アンケート結果を見ると、親から“いい育てられ方”をしているとわかりますね」
こう話すのは、EVOL株式会社代表取締役の前野マドカさんだ。日本におけるウェルビーイング(幸福学)の第一人者である前野隆司さんの妻で、2人の子供を育てる中で、子供の可能性を伸ばすための幸福学の実践研究を行ってきた。
「なんでもやってみようと思える『ポジティブな姿勢』、感謝の言葉を素直に言える『ありがとうの心』、失敗を恐れない『チャレンジ精神』、そしてありのまま『自分らしくいられる』こと。この四つの因子を意識して育てることで、挑戦心を持ち、困難があっても柔軟に対応して乗り越えていける人になることがわかっています。四つの因子を持っていると、心が安定し、学びも吸収しやすく、学力が高くなる傾向があるんですよ」(前野さん、以下同)
「がんばれる子」が持っている4つの力
「ありがとう」の心
チャレンジ精神
自分らしくいられる
今回の調査からは、東大生の親はこの四つのポイントを伸ばしてきたことが明らかになった。
「東大生の育ちというと直接学力を伸ばす働きかけが注目されがちですが、子供の心をサポートするいい関わりが行われていることがわかりました。それが彼らのがんばる力の土台になっているのでしょう」
目標に向かってがんばり通せる力があることは、受験や進学だけに限らず、人生を生き抜くうえでかけがえのない武器になる。
「がんばれる子を育てるには、親自身が四つの因子を持っていることが大事です。親の心の状態は子供に伝染することが学術研究でもわかっています」
本稿では、東大生の家庭がやっていた具体的な声かけ、働きかけを紹介しよう。子供とのいい関わりを意識しつつ、親自身も四つの因子を持てるような言動を心がけたい。
10月21日(金)19~21時
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