ピアノや水泳は気分転換になるならOK

一方、ピアノや水泳といった個人の習い事は、その子にとって気分転換になるのであれば続けさせてもいいだろう。例えば、ピアノなら15~30分くらい無心に弾かせてあげて、メリハリをつけて勉強に取り組ませたほうが効果は高い場合もある。

ただし、レッスン日が多かったり、発表会などで時間を取られてしまったりするのであれば、一時期は休んだほうがいい。水泳も週に1~2回の短時間、体を動かす程度ならリフレッシュになるが、選手コースなどバリバリに練習させる場合は、受験との両立は難しい。

プールで泳ぐ女の子
写真=iStock.com/hanapon1002
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では、何を基準に判断をすればよいか。小5で次のような状態になったら、無理がたたっていると判断し、習い事を休むかやめるか選択を急いだほうがいい。

① 宿題が終わらない(忙しすぎる)
② すぐに眠くなる(体力の限界)
③ 成績が下がり続ける(勉強量の不足)

中学受験に英語はいらない

学習系の習い事は、中学受験にも生きると考え、ズルズルと続ける家庭も多い。しかし、同じ勉強でも、公文やそろばんといった習い事と中学受験の勉強は中身が異なる。子供が好きで通っていて、なおかつ受験勉強も無理なくできているというのであれば続けてもいいが、そうでない場合は、ある程度のレベルまで達したらやめるという選択を勧める。

例えば公文ならFレベル(小6レベル)、そろばんなら5年生までに1級までとれそうなら続け、とれそうもなければやめる、といった具合だ。

英会話は中学受験の入試科目にないので(一部の英語入試は除く)、必ずしも続ける必要はない。本人が好きで、週1回の英会話教室に通うのを楽しみにしているというのなら話は別だが、たいていは「今の時代は英語が必要だから」と親の思惑で習わせているのではないだろうか。

十分な国語力があって、なおかつ時間にも余裕があるというのなら続けてもいいが、母語があやふやな時期に英語学習に多くの時間を使うと母語の伸びが阻害される。中学受験に限らず、勉強をする上で一番大切な教科は国語だ。わが子の力を伸ばしたいのなら、まずは国語力を鍛えることが最優先だ。