学生時代に肺結核を患い、社会に出て、すい臓を半分、脾臓と胆臓を全部摘出しました。地下鉄サリン事件では同じ列車の乗客が、5人亡くなりました。私は生死の境目にあって、世界が美しく見えるという本書と同じような経験をしたのです。そのとき、これからの人生に使命を持って生きようと誓いました。
私の経営者としての使命は、社員の人生に責任を持つことです。本書は「仕事の報酬とは、(自分自身の)成長だ」と説いています。人間の成長は、らせん階段に似ています。同じところを回っているようで、実は着実に上へと昇っているのです。つらい試練こそが、自分を成長させてくれると、本書を読み、改めて感じました。