「部屋を清潔に保ちたい」ニーズが高まった
コロナ禍では清潔志向が高まり、消費者のニーズも多様化している。社会の大きな転換期の最中、市場を取り巻く環境はどのように変わったのか。
「コロコロ」は一般消費者向けの製品と業務用の製品を販売しているが、一時期は「商業施設やエンターテイメント施設向けに販売しているワイドサイズの業務用『コロコロ』の売上がかなり落ち込んだ」と和田さんは語る。
「今は復調傾向にありますが、緊急事態宣言が発令された当初はオフィスや飲食店、商業施設などへの人出がなくなり、厳しい状況に置かれていました。ただ、コロナ禍で在宅勤務やリモートワークが増え、部屋を清潔に保ちたいというニーズが顕在化し、『コロコロ』の需要も高まりました。リアル店舗以外のECサイトでも売り上げが増え、店舗で置けないような商品もECサイトで売れるようになったのです」
ECでは、インテリアとして飾っても映える商品が軒並み売れているそうだ。今後は海外展開も拡大し、さらなる成長に向けて取り組んでいくという。
「海外市場は韓国、中国、北米を中心に展開していますが、日本のように掃除道具として認知されていないので、『コロコロ』をどう広めていくかが鍵となっています。まずは、ペットを飼っているユーザーをターゲットに、販促活動を行っている状況です。また、これまで培ってきた粘着技術をさらに追求し、単にホコリやゴミを除去するだけでなく、花粉やダニの死骸なども取ることによって、お客様の生活環境をより良くしていけるような商品開発をしていければと思っています」