「お金が魅力の源泉」というのは男性の勘違い

ほぼすべての女性は、さえなくて非社交的で仕事ばかりしている金持ちよりも、中流階級並みの収入のある楽しくてやさしくて面白い夫を求めている

残念ながら、多くの男性(と一部の女性)はお金が魅力の中心だとまだ思っている。最高の服を着て、高価な腕時計を買い、カッコいいスポーツカーを手に入れ、巨大な家に住めるよう、お金を山ほどもっていなければならないと。そうすれば女性が魔法のように、どこからともなく現われると思っているのだ。

彼らがそのように信じるにはわけがある。それは生物学的なものではなく、消費者心理にもとづくものだ。

物質主義の罠

現代のマーケティングと広告は、男女ともに消費者に性的な魅力が不十分であるかのように思わせ、より魅力的になることを約束する商品やサービスを提供することで成り立っている。

ジェフリー・ミラー、タッカー・マックス著、橘玲監訳『モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた』(SBクリエイティブ)
ジェフリー・ミラー、タッカー・マックス著、橘玲監訳『モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた』(SBクリエイティブ)

「誇示的消費」と呼ばれるもので、男性は女性を魅了するために、女性はほかの女性に自分のステイタスを見せるために行なうことが多い。

このようなマーケティング神話は、経験からいって完全に嘘だ。物質主義の罠にはまらないようにしよう。

富では幸せを予測できないといっているわけではない。実際には予測できるのだが、それは多くの場合、よい友人と素敵な恋人をきつける社会的・性的なシグナルを通して間接的に示される。事実、物質主義そのものは、君を不幸な、扱いづらく社会から孤立した人間にする。

重要なのは、物質主義ではない。消費者としてのアイデンティティと特性を示すことだ

物質主義者のやり方はパートナーを得るためには有効ではない。