しかしながら人口減社会で市場は今後、先細りは避けられない。その意味で郊外型より、人口の多い都市型により重点を置いていくのかもしれない。ビックやヨドバシなどのライバルが多く、家賃・人件費など販売管理費率が高まるリスクはあるが、全力疾走をやめることはない。
「近くに何店もつくれば自社競合になってしまうという意見もありますが、私たちの出店戦略は“点”ではなく、“面”で展開。私たちは覇権主義ではありません。マーケットの100%のシェアを取ろうとは思っていません。最大公約数のお客様の期待にしっかり応えていきたいのです」
あの20年前の屈辱から学んだ教訓を胸に、猛然と逆襲し、“領地”を獲得し集客し続けてきたヤマダ。2010年は新宿南口にオープン予定。聞けば、次なる目標は売り上げ3兆円だ。日本総本店をオープンしたときに掲げた「家電維新!」は当分の間、終わる気配はない。
※すべて雑誌掲載当時
(増田安寿=撮影)