「返済ができていれば大丈夫」。住宅ローンについて、そう考えている人は少なくないが、果たしてそうだろうか。実は圧倒的多数の人が住宅ローンに問題を抱えており、危険と隣り合わせなのが実情なのだ。
まずは下図のテストにご回答いただきたい。これは返済中のローンについての理解度を測るもので、把握できていなければ住宅ローンに潜む危険が認識できていない恐れがある。問題意識なくして改善がないのはビジネスと同じだ。
まず確認したいのは金利である。住宅ローンの金利タイプには、おもに「変動型」「固定金利選択型」「長期固定型」の3種がある。変動型は金利が半年ごと、返済額が5年ごとに見直されるタイプ。対して固定金利選択型には3年固定、10年固定などがあり、3年固定なら当初3年間、金利が固定される。変動型は随時、固定金利選択型は当初期間終了後に再度、金利タイプを選択できる。
多くの方が利用しているのは変動型か固定金利期間が短い2年固定、3年固定など(短期固定型という)で、10年固定や完全固定型に比べて当初の金利が低く、返済負担が抑えられる。そのため不動産会社からは変動型や短期固定をベースにした資金プランが提案され、「これなら買える」と購入を決断した方も少なくないだろう。