「塾に行くのは当たり前」「宿題はやるのが当たり前」ではない
受験生なのだから「塾に行くのは当たり前」「出された宿題はやるのが当たり前」と思ってはいけない。小学生の子供の生活は、本来であれば遊びが中心のはずだ。思い出してみてほしい。自分が小学生だった頃、ここまでたくさん勉強をしていただろうか。中学受験を経験している親なら、今の中学入試の中身を見てほしい。自分が受験生だった頃、ここまで難しい問題を解いていただろうか。
今の中学受験の問題は、本当に難しい。また、身につけなければいけない知識が膨大にある。遊びたいのを我慢して、高い目標に向かって取り組んでいること自体が、すごいことなのだ。だから、できるだけ子供のいいところに目を向けてあげてほしい。「ご飯前にちゃんと宿題が終わったね。頑張ったね! おつかれさま」「前回のテストでは計算ミスがあったけど、今回は1つもなかったね。すごいね!」。ほめる内容は何だっていい。子供が頑張ったこと、前よりも良くなったことを見つけて、言葉にしてあげる。それが、モチベーションアップにつながるはずだ。
自ら進んで楽しく勉強できる環境をつくる
「受験生なのだから勉強をするのが当たり前」ではなく、小学生の子供にはちゃんと遊ぶ時間やぼーっとする時間を確保してあげること。その時間がないと、子供は勉強に集中することができない。メリハリは不可欠だ。
また、子供に自由裁量権を渡すことも大切だ。子供の学習スケジュールを親ががっちり決めている家庭は多いが、「今日は何の勉強をするか」「どこまでやるか」といった学習スケジュールは、できるだけ子供に決めさせるようにしよう。そうすると、「自分で決めたことだから」と頑張るようになる。子供だけで決められない場合は、親がいくつか案を出して、子供に選択させるというのもいいだろう。
大事なのは、無理やり勉強をさせることではなく、自ら進んで楽しく勉強ができるようにすることだ。「うちの子はまだ幼いから、私が管理しないとダメ」と決めつけず、わが子の力を信じて見守る。そして、少しでも成長を感じたら、大いにほめる。子供を監視するのではなく、子供を観察し、良いところを見つけることができれば、リモート生活はメリットが大きい。