仲間を見つけよう

語学の勉強は決して楽ではありません。学習機会や道具を手にいれるにはお金が必要です。勉強のための時間と空間はどこかで作り出さなくてはなりません。アスリートは「サンマ」という戦略をよく使います。

「時間」「空間」「仲間」の3つの「間」を利用して努力することです。具体的には、しっかりタイムマネジメントをして学習する時間を確保し、学習がはかどる空間を見つけ、くじけそうになった時に励まし合える仲間をもつ、ということです。

私の学生時代には、生の英語に接するための機会としては英語の説教が聞ける教会くらいで、仲間と英語を学び合う機会はそれほど多くありませんでした。しかし今ではラジオやテレビの語学講座のリスナーで作っているグループもいくつか存在します。独学ではなかなか続かなくとも、メンバー同士で学びあい、モチベーションを高めるのも現代の効果的学習法だと思います。

オンラインレッスンを受ける若いアジア人女性
写真=iStock.com/structuresxx
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学び合いの場は多数ある

東京英語勉強会」や「大阪・ビジネス英語勉強会」はNHKラジオの英語番組を教材として勉強会を行っています。また同じような方法で勉強しているグループが全国各地にいくつもあります。

そうした学習グループの中でも「日本最大級の英語コミュニティ」を標榜するVital Japanは、非常にレベルの高いイベントを定期的に開いています。

2021年に設立された一般社団法人「英語落語協会」は「日英バイリンガル落語会」を定期的に開催し、英語落語を内外で広めるためのいろいろな活動をしています。メンバーになると、英語と落語が好きな同好の士とともに、日本文化紹介の1つのツールとして英語で落語をするスキルを磨くことができます。

またTOKYO GREETERSは日本を訪れる旅行者に無料で観光案内サービスを行う非営利団体です。メンバーになるためには、20歳以上でTOEICのスコアが600点以上などの英語能力を備えている、といったいくつかの条件があります。母体となっているのはニューヨークで1992年に設立されたInternational Greeter Associationで、現在世界33か国ほどで活動しています。

Toastmastersは1924年にアメリカで設立された非営利教育団体で、ここでは「話し方」「パブリックスピーキング」「リーダーシップ」を学ぶことができます。18歳から入会でき、会員数は世界141か国に35万人以上。日本支部の会員は約4500人で、地域、大学、企業内に220以上のクラブがあります。