最高級は負けても「平均点」は圧勝
たとえ有名店でなくてもレベルが高く、先日、ナポリ出身のイタリア人男性に「パスタはイタリアで食べるより日本で食べるほうが美味しいですよね」と言ったら、「はい」と苦笑いしながらうなずいていました。
もちろん、イタリアの高級店に行けばパスタは絶品です。が、ぶらっと入った安い店で比較するなら日本のほうが圧倒的に美味しい。これはイタリアに行ったことがある日本人なら誰もが納得する話だと思います。日本で展開するイタリアンレストランのチェーン「カプリチョーザ」の「大定番! トマトとニンニクのスパゲティ」は、“あの価格帯にしては”かなりレベルが高いのです(ただし、イタリアのパスタとは別物とイタリア人に言われることもありますが)。
一人客でもバリエーションが豊富
さらに言うと、ひとりで食事をしやすいのも東京の特徴です。立ち食い蕎麦、カウンターのラーメン屋、回転寿司屋、立ち飲みなど、東京にはひとりで食事をすることを前提にした店がたくさんあります。最近では女性がひとりで入りやすい店も増えました。海外にもひとりで食事をできる店はありますが、バリエーションの多さは東京が一番でしょう。「ひとり焼き肉屋」や「ひとカラ(1人カラオケ)」などが象徴的です。
今、世界の先進国・先進エリアでは「晩婚化」「非婚化」が共通の社会問題となっており、つまり、世界中の若者たちの間で「おひとりさま」が増えています。こうした今の若者特有のニーズを世界で最も満たすことができるのも東京なのです。