腸の健康によいとされる3つの成分

GFO療法とは、「グルタミン(Glutamine)・食物繊維(Fiber)・オリゴ糖(Oligosaccharide)療法」の略で、藤田保健衛生大学医学部の東口髙志教授らが開発した方法です。

この療法の注目すべき効果は次の3点です。

①腸管繊毛上皮の萎縮抑制、増殖促進作用、およびそれに伴う免疫機能の促進を認める。
②消化機能を正常化することで便秘に有効。
③腸内細菌を正常化してMRSA腸炎(メチシリン耐性ブドウ球菌腸炎は外科手術後や免疫状態の低下に伴い発症する重篤な腸炎)や偽膜性大腸炎(クロストリジウム・ディフィシル菌と呼ばれる細菌が引き起こす腸炎、抗生物質が原因となって起こる)などにも有効である。

東口教授らはグルタミン9グラム、食物繊維(ポリデキストロース)15グラム、オリゴ糖7.5グラムを3分割して、1回に30~45ミリリットルの水に溶解して、1週間以上の絶食を要した患者に投与して検討しています。その結果、MRSA腸炎の発症率は、GFOを投与した群で約3分の1以下となっていたのです。

また、腸管粘膜の萎縮を見る目的で、代謝酵素のひとつであるDAO(ジアミンオキシダーゼ)活性を測定すると、GFOを投与した群では、ほとんど正常で変化しませんでしたが、投与しないと小腸粘膜が萎縮している可能性が指摘されました。

また、1週間以上の絶食が予測される症例を2群に分けてGFO投与群、GFO非投与群に分類して末梢血中リンパ球数を計測しています。

その結果、GFO投与群31例ではGFO非投与群38例に対して有意にリンパ球数が増加していることを証明しています。つまり、GFOを摂取した方の免疫機能が増加しているのです。腸によいとされる3つの成分を含んだGFO療法の今後に注目です。

1日にグルタミンはどれくらい必要なのか

これまで、グルタミンの重要性を述べてきました。

では、通常の毎日の食事で摂取できるグルタミン量はどれくらいなのでしょう。それは1日にたった5グラムほどにすぎないと考えられています。

体に感染症や手術などの負担がかかり、食事を摂れないときなどは、1日に20~30グラムほどの補充が必要だとされます。しかし、体が健康なときは、体内のアミノ酸からグルタミンが合成されるため、このように差が出るのでしょう。

しかし、5グラムと20~30グラムの数値の差は、絶食後にすぐにグルタミンが足りなくなることを示しています。

よって、毎日の食事で意識的にグルタミンを摂り、体内にあるグルタミンの量(血液中のグルタミン濃度)を維持することが、腸管の免疫機能を高め、それをキープするために大切なのです。