「専門スキル」は高度である必要はない

「好きなこと」も副業になる、「雑用」も副業になる。

どんなことでも副業になりそうですが、僕がもっともおすすめしたいのは、「あなたの持っている専門スキルを活かした仕事」です。

なぜなら、本業との相乗効果も高く、なによりみなさんが自信を持って取り組めるからです。

ここでいう「専門スキル」は、必ずしも高度である必要はありません。「経理部門に配属後、公認会計士の資格を取得。いまはMBAを狙っています!」とか、そんな「突き抜けた実績・経験」に基づくスキルでなくてもいいのです。

野呂エイシロウ『副業は、自己PRがすべて。』(プレジデント社)
野呂エイシロウ『副業は、自己PRがすべて。』(プレジデント社)

これまで仕事をしてきた人なら、誰だってなにかひとつは専門スキルを持っています。「会社でエクセルを10年使っていました」。それで、十分です。社内でもっとエクセルの上手な人が何人いようが構いません。「まったく使ったことのない人」が相手なら、あなたと同じレベルに達するまでは教えることがたくさんあります。

それに、スキルが不足するなら意欲的に学んで知識を補えばいいのです。少なくとも、あなたは10年現場にいたのですから、新たに覚えたエクセルスキルが実務のどんなシーンで使えるかを想像し、経験してきたように伝えることができます。それは、実務経験のない学生がエクセルを覚えても真似できない、確かな専門性なのです。

副業ビジネスの仮説を立てたのち、戦略的な行動をとる

問題はそのスキルを「誰に」「どこで」「なにを」提供すれば価値のあるビジネスになるかを考え、仮説を立てることです。

① 誰に:必要とされるターゲットを探す
② どこで:ターゲットに届くメディアを選ぶ
③ なにを:ターゲットが求めるコンテンツを考える

まずはこの3つを考え、自分のスキルがビジネスになる可能性を探しましょう。そして、副業ビジネスの仮説立てを行ったら、戦略的な行動をはじめる段階です。

④ 市場調査を行う
⑤ 自己PRによってビジネスを加速させる

市場調査はビジネスをはじめるための基本中の基本です。「それにしても、どうしてこんな場所に出店したのだろう?」と思ったコンビニがだいたい潰れてしまうように、客観的な視点で“勝てる市場”であることを入念に精査する必要があります。

そして、いざ実行段階では、ただ自己満足で「頑張る」だけでは永遠に顧客は増えないし、微妙な収益化しかできません。ターゲットの視点に立って「自分をどう見せるか」を考え、自己PRをすることが副業の成否をわけるのです。

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