副業で成功するにはどうすればいいか。放送作家でコンサルタントの野呂エイシロウさんは「いまは広報PRコンサルタントの仕事をしているが、当初は放送作家の仕事だけだった。多くの企業が向こうから相談を持ちかけてくる状態になったのは、戦略的な『自己PR』を仕掛けたからだ」という――。

※本稿は、野呂エイシロウ『副業は、自己PRがすべて。』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

日本人男性ビジネスマンが握手を交わす
写真=iStock.com/kazuma seki
※写真はイメージです

たくさんの仕事をしている人の「自己PR」戦略

僕はいま、広報PRコンサルタントとして国内外の有名企業のプロジェクトに参加して仕事をしています。あくまでも裏方ですから積極的に社名こそ挙げませんが、ウィキペディアで「野呂エイシロウ」を調べてもらうと、過去の実績の一部が記載されています。

それをいって偉そうにしたいわけではなく、ここでお伝えしたいのは「どうしてそんなたくさんの仕事ができるようになったのか?」ということです。

僕のキャリアは一介の放送作家としてスタートしていて、ブランドのある外資系コンサル出身でも、大学の特任教授でもなんでもありません。

つまり、「業界外の企業が僕をコンサルとして信頼する理由」は、副業としてコンサルタントの仕事をはじめた段階では、まったくなかったわけです。

それが、多くの企業が向こうから相談を持ちかけてくる状態になったのは、戦略的な「自己PR」を行ったからです。

ブログで自分のやったことをコツコツと発信

僕が広報PRコンサルタントとして最初にやったサービスは、「テレビに企業の商品やサービスを取り上げてもらえる企画」を考えることでした。

化粧品会社の仕事なら、バラエティや情報番組のなかでタレントがメイクで様変わりするコーナーを考え、映像としてのおもしろさと宣伝効果の両立を図るといった感じです。いくら商品が露出したって、コーナーそのものに人を惹きつけるおもしろさがなかったら視聴者の心には残らないし、企画が悪ければそもそも番組の会議をとおりません。「そんなつまらない企画なら、お金を払ってCM枠でやってくれ」となるのがオチです。

では、テレビ番組の考える「おもしろさ」とはなんなのか? 視聴者に役立つ情報であったり、トレンドだったり、宣伝くささを感じさせない展開であったり、番組や局のカラーに合った内容であったり、時間帯ごとのメイン視聴者層に響く内容であったり、実に様々なエッセンスがあります。また、おもしろいからといって「やってはいけない御法度」もあります。

そうしたエッセンスを、僕はブログで発信し続けたのです。そのエッセンスは、テレビ番組をヒットさせるノウハウでもありますから、正しくは「テレビ番組をヒットさせるノウハウ」と一緒に、メディア広報のノウハウをブログで配信し続けました。