住宅ローン控除は税額から控除される
こうした控除の合計が、「所得控除の額の合計額」の欄に記載されます。そして、その額をベースに、所得税と復興特別所得税が計算され、「源泉徴収額」となります。
さらに、住宅ローンを返済中で「住宅借入金等特別控除」(住宅ローン控除)を受けている人は、その内容も源泉徴収票に記載されます。控除を受ける最初の年は確定申告が必要ですが、2年目以降は、年末調整で手続きできます。
ここでポイントとなるのが、住宅ローン控除は、基礎控除や配偶者控除のように所得から控除するのではなく、税額から控除される、という点です。これを税額控除と言います。所得から控除されるのは「所得控除」で、所得が減る分、税金が安くなるのに対し、税額控除は、計算された税金の額から差し引く、という違いがあります。
したがって、年末調整で住宅ローン控除の手続きをした人は、税額控除後の源泉徴収額が記載されています。
手続き漏れがあれば、確定申告を
源泉徴収票に書かれている内容が分かったところで、ここからは、源泉徴収票を確認することで得する方法についてお話しましょう。
まず1つは、受けられる控除を年末調整できちんと受けたかをチェックする、ということです。夫が仕事を辞めたのに配偶者控除を受けていない、地震保険に加入したのに地震保険料控除を受けていないなど、手続き漏れはありませんか? もし漏れがあったら、確定申告で控除を受けることができますから、納め過ぎた税金を取り戻しましょう。スマホでも手続きが可能となっており、密を気にせずに申告が可能です。