英語を公用語にする企業が増えている。しかし――「日本人だけの取締役会で英語で話してもママゴトのようなものでしょう。必然性がなければ続かないと思います」。にこやかにそう語る横山研治教授にとって、英語を話すことが必然となったのは、44歳にして留学生数日本一の大学に赴任したときのこと。それまでは英語と無縁の生活だった。

国連総会のような大講義室で、数百名の学生を相手に90分間、英語で授業を行う。最初のころは丸暗記したりメモを盗み見たりしてなんとか授業をこなしていた。「いつ化けの皮がはがれるか、戦々恐々としていました」。それがいま、縦横無尽に教室を動き回りつつ、学生たちから意見を引き出す「白熱授業」を展開する名物教授となった。

(澁谷高晴=撮影)