ドミノ・ピザの2021年9月現在の店舗数は827店舗で、宅配ピザ業界で最多を誇る。だがドミノ・ピザ ジャパン CMOのトッド・ライリーさんは「全国1500店舗を目指す」という。なぜ店舗数を増やし続けるのか。話を聞いた――。
ドミノ・ピザ ジャパン マーケティング本部長のトッド・ライリーさん。取材はオンラインで実施した
画像提供=ドミノ・ピザ ジャパン
ドミノ・ピザ ジャパン CMOのトッド・ライリーさん。取材はオンラインで実施した

2019年に店舗数で業界トップに

ドミノ・ピザが、店舗数を大幅に増やしている。2010年から10年間で店舗数を3倍にし、2019年には業界トップの店舗数に躍り出た。さらにはユニークかつ話題性のある商品やキャンペーンを行うことで新規の顧客開拓に成功している。躍進の理由として、「常にハングリー精神を持って取り組んできたから」とライリーさんは言う。

「私たちが掲げる『Hungry To Be Better(よくすることにハングリー)』というコンセプトのように、お客さまにとっての最善の注文方法やカスタマー体験を考え、ドミノ・ピザのブランド価値を届けるために挑戦し続けてきました。昨日より今日、今日より明日良くなることを意識し、高品質のピザを提供してきた結果だと考えています」

ハングリーを体現するカルチャーが根付いている

他社と差別化している点については「野心的かつ向上心を絶やさないマインドを持って、お客さまのニーズに寄り添い続けてきた」ことだと強調する。

「ドミノ・ピザには、冒頭で述べた『ハングリー』を体現するカルチャーが根付いています。お客さまファーストの精神で、何が今求められているのか、どうしたら幸せになるのかを考えています。具体的に差別化を図っていることは、お客さまニーズに合わせた価格帯の商品ラインナップを充実させていること、アクセスしやすい立地への出店、お持ち帰り3分・デリバリー10分を目指す『PROJECT 3TEN(プロジェクト・スリーテン)』が挙げられるでしょう。一方で、他社に模倣される可能性もあるため、直近では『無料ピザで地域支援(Feed the Need)』という、地域の保育施設、学童保育施設、介護施設、医療機関などで働く方々にピザを届けることで、地域コミュニティーの活性化を目指す取り組みも始めています」

2020年4月から実施している「無料ピザで地域支援」。これまでに累計40万4531枚のピザを介護施設や医療機関などへ無料で届けているという
画像提供=ドミノ・ピザ ジャパン
2020年4月から実施している「無料ピザで地域支援」。これまでに累計40万4531枚のピザを介護施設や医療機関などへ無料で届けているという