何かで成果を出したいときは、どうすればいいのか。実業家の堀江貴文氏は「むやみに時間をかければいいわけではない。大切なのは没頭力だ」という――。

※本稿は、堀江貴文『やりきる力』(学研プラス)の一部を再編集したものです。

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稲盛和夫さんが提示した「考え方×熱意×能力」という図式

自分は素人だから、経験がないからと尻込みをして、いつまでも行動に移さないでいる人も、かなり多い。はっきり言って、結果を出したいときに、経験のなさなど“できない理由”にはなり得ない。結果を出したいとき、こだわるところはそこじゃない。

どんな分野でも、高い成果を残している人に共通している能力とは「没頭力」である。

スポーツや芸能、クリエイティブの世界では、持って生まれた才能が、多少は成果に関係しているかもしれない。けれど、基本的なところでは、対象にとことん没頭して結果を出した人が評価されて、人気もお金も、実績も得ている。

ビジネスの成功者は、強靱な没頭力の持ち主ばかりだ。

例えば、ソフトバンクグループ創業者の孫正義さん。「家族の将来は自分が守る」という信念を持って、若い頃に単身、アメリカへ渡った。

孫さんはカリフォルニア大学に入り、「1日5分考えて、ひとつ発明する。それを1年間続ける」と目標を立てた。コツコツと発明を積み重ね、自動翻訳機などの開発ツールを企業に売って資金を集め、会社設立に至った。まさに有言実行で突破した、起業家の代表格だ。

京セラやKDDI創業者の稲盛和夫さんも、例に挙げたい。彼は成功する人生の方程式として、「考え方×熱意×能力」という図式を提唱している。この掛け合わせで生まれる没頭力が、稲盛さんの経営理論を支えているのだろう。