知らないと損をすることのオンパレード
しかし企業サイドからは、DC制度への移行に関するそうした本質的意図と、そこへの説明が圧倒的に不足したままです。そのため、運用に無関心、乃至は毛嫌いしている人たちは、元本を育てて増やすことに対する必要性を認識することなく、減らなければいいと預貯金や保険型を選択しているのだとすると、将来退職時に愕然とすることになるのです。
少なくとも、企業がDB時に予定利率としてコミットしていた以上の期待リターンを前提にした長期運用に参加しなければ、企業型DCに移行した意義は従業員の立場としては皆無になるわけです。
世知辛い世の中は、知らないと損することのオンパレードです。このコラムを読んだ皆さんは、企業型・イデコともに、確定拠出年金制度はちゃんと自らの将来を見据え、まっとうな長期運用を続けることが必然の「じぶん年金」であることを強く認識して、自ら考え強い意志を持って取り組んでください。