ただし、ネットの使い方にもコツがあります。大きいネットに服を入れてスカスカした状態では、結局、ネットの中で繊維がこすれてしまうので、意味がありません。シワや型崩れを防ぐことができなくなってしまいます。それを防ぐために、洗濯ネットに服を入れたら、余っている部分は縛って、ネットの中で服が動かないようにしてください。

反対に、小さいネットにギュウギュウに詰め込むのは逆効果。洗剤液が衣類に浸透しにくいため、汚れが落ちにくいばかりか、かえってシワになってしまいます。

シャツやズボンなどは、めんどうでもキレイに折りたたんでから洗濯ネットに入れましょう。洗い上がりのシワや縮みが防止できます。あとでアイロンをかける手間に比べたら、こちらのほうがラクですよ。

手洗いするときも洗濯機で脱水する

ここまで洗濯機を使った洗い方を紹介してきましたが、大切なおしゃれ着を、長く、美しく着続けるためには、手洗いしてほしい、というのがボクらの本音です。

モダン洋品店のハンガーにかけられた服
写真=iStock.com/kurmyshov
※写真はイメージです

たとえばニット1枚、シルクシャツ1枚、下着くらいなら、洗濯機でふだん洗いとおしゃれ着洗いの二度に分けて洗うより、手洗いしたほうがラクではないか、と思うのです。一度やってみると、わかっていただけると思います。

手洗いというとハードルが高そうですが、ウォッシュタブの中で押して沈めるだけです。でも、みなさん、「キレイに洗えていない気がする」「絞るのが大変」と言って手洗いを嫌がります。ここにも誤解があります。手洗いしても、絞るのは洗濯機に任せます。要するに、脱水にかけるのです。

スーツや学生服も家で洗えばキレイになる

このやり方を知っていれば、どんなものも自分で洗えます。皮革、レーヨン、キュプラなど水に弱いもの以外は、家で洗ってみましょう。

洗濯ブラザーズ『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム)
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たとえば、スーツや学生服。汗の汚れにまみれています。いままでドライクリーニングに出していた人も、家で洗ってみてください。汗の汚れも臭いもすっきり取れて、気持ちよく仕事や学校に行けます。

汗の汚れは裏面にたまるので、必ず裏返して洗いましょう。ズボンは縫い目(割り)をそろえて三つ折りにたたみ、ネットに入れます。スカートのプリーツは、洗濯機で回すと、どうしてもぐちゃくちゃになるので、手洗いをおすすめします。

ほとんどの洗濯物は家で洗えます。「家で洗えるもの」でも、大切な服を自分で洗うのは心配という方は、今回ご紹介した洗濯術で、ふだん着を使って洗い方のコツをつかんでから、ウールやシルクなどの服に挑んでみてください。

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