お決まりのパターンで悩んでいないか

著名人の訃報、新型コロナウイルス感染への恐怖、今後の人生に対する漠然とした不安……今の時期、気持ちの落ち込む人が増えているかもしれない。ただでさえ夏と比べて格段に日照時間の減る秋は、鬱っぽくなりやすい。曇り空であってもなるべく外にいること、もしくは窓際で過ごすことを心がけよう。日光に当たると、精神の安定を保つ作用のあるセロトニン(脳内神経伝達物質)が分泌されやすくなる。

女性は彼女の顔のポートレートおよび変更、さまざまな感情
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そして気持ちが行き詰まってしまいそうなときは、自らの“思考”を見直すことをお勧めする。思考が変われば物事の見方が変化し、これまで気づかなかった幸せや価値に目が向いたり、行動も変化しやすいだろう。

千葉大学医学部附属病院の清水栄司教授によると、悩みがあるというときに「お決まりのパターン」で考え続けている場合が少なくないという。

「体の姿勢に癖があるように、思考も同じ方向に傾きやすいのです。考え方がパターン化していると決断が速いという利点があるため、心身が元気なときはそれもいいでしょう。しかし落ち込みが長く続くようになったら、考え方を見直す必要があるかもしれません」