男性に多い下痢、原因は脳と腸の“悪循環”

冷たいものばかりを飲食して消化器系の働きが弱り、どうも最近、腸の調子がよくないと悩んでいる人がいるかもしれない。

最も大切なことは「残便感」があるかどうかだ。東京医科歯科大学名誉教授で光仁会第一病院院長の杉原健一医師が説明する。

「毎日でなく、3日や1週間に1回便が出るくらいの頻度でも、本人がスッキリしていればいい。便は本来、排出されるべきものを出すことが目的です」

よい形の便を出せると気分爽快。しかし、つらくなければ、あまり形にこだわる必要もないという。

「一年中ずっと同じ調子の人はいませんからね。ウイルスに感染したり、食べすぎたり、ストレスがかかったときに便の状態が悪くなるのは当然のこと。コロコロ便や泥状便など、いろいろな形の便がありますが、私は患者さんに“つながった便が出れば合格点”と伝えています」(杉原医師)

それではつながった便でない、「下痢」が続くときはどうすればいいか。

実は女性ホルモンの1つ、黄体ホルモンは大腸の蠕動運動を抑制する働きがあるため、ホルモン分泌量が多い女性は便秘に、分泌量の少ない男性は、ちょっとした刺激で下痢に傾きやすい。