「売買手数料」と「運用管理手数料」に要注意

ポイント③ 「ノーロード」の「インデックス投信」を買う

ノーロードとは、買うときの手数料がかからない金融商品、という意味です。商品によっては、買うときに1~3%の手数料がかかるものもありますが、ノーロードだと無料です。

もっとも、ノーロードでも、信託報酬と言われる年間の運用管理手数料はかかります。信託報酬は一番安くて0.2%くらいで、0.6~0.7%に納まるものを買うのがお勧めです。そして、実際にまず買ってほしい金融商品の種類は次の2つです。

・世界株式インデックス
・日本株式インデックス

株式インデックスとは、NYダウや日経平均株価、TOPIXのような株式指標=インデックスと同じように値動きするように作られた投信です。運用するのはコンピューターで、人間の専門家でない分、手数料が10分の1から5分の1程度で済むから得なのです。

毎月の積立額が1万円なら、いずれか1つを買いましょう。2万円以上なら2つに分けて買うのが、よりリスクが少ない買い方になります。さらに積立額が多い人は、「不動産投資信託」を買うことをお勧めします。

不動産投資信託は配当利回りがいい

通称「リート(REIT)」と呼ばれていて、オフィスビルや商業施設、居住用マンションなどの不動産に投資して、テナントからの賃料という比較的安定した収入源を元に運用する金融商品です。

投資家から集めた資金だけではなく、銀行などからの借入金も入れて大きな取引にするため、レバレッジがかかる、すなわち、自己資本に対する利回りが上がります。その分高い配当利回りが期待できる、ミドルリスク・ミドルリターンであることがお勧めする理由です。

リートで買うべきは、株式の商品と同様に、不動産市場全体の動向を示す指数(リートインデックス)と同じように値動きするように作られたインデックスの商品です。日本のリート(通称Jリート)のほか、先進国のリートと新興国のリートがありますが、現在住んでる家が賃貸住宅の人には、Jリートインデックスを買ってください。

なぜかと言うと、家賃は不動産が値上がりすると上がりますが、そのときはJリートインデックスの価値も上がるので、家賃が増えた分をリスクヘッジできるからです。

いっぽう、持ち家に住んでいる人は、Jリートを選ぶメリットは特にないので、先進国のリートインデックスにする方がバランスがいいでしょう。お金に余裕がある方は、日本のと先進国の両方を買ってください。