お金は寝かせずに、働いてもらう

実際にやってもらわないと実感しづらい話だと思いますが、ドルコスト平均法を10年、20年と中長期的に続けると、元金のだいたい1.5倍か1.6倍、多いと2倍に増えます。

例えば、私が主催する勝間塾には、『お金は銀行に預けるな』を読んですぐ、積み立てを始めた人たちがいます。積立額は月々2万円、3万円、5万円と若干の差はありますが、そのお金は11年半経った今(2019年7月の時点)、どのくらいに増えていると思いますか?

月々3万円の場合、11年で元金は396万円。それが1.5倍だと+198万円で合計594万円、1.6倍だと+237万で633万、2倍だと792万円になっているのです。

ちなみに、銀行で積み立てた場合、昨今の銀行の利子はよくて小数点一位、大半が小数点二位でないも同然ですから、ほぼ元金のまま。お金は銀行に寝かせずに、ドルコスト平均法で働いてもらいましょう。

初めてでも失敗しない5つのポイント

ポイント① オンライン証券でNISA口座を開設する

実際に、ドルコスト平均法(定額購入法)を始める際のポイントは5つあります。まず一つ目は、オンライン証券で、NISA(ニーサ)口座を開設することです。

証券会社の店頭に行くと、担当の人にいろんなサービスやプログラムを勧められて、よくわからないままに加入しかねません。そうした心配がないオンライン証券がお勧めです。口座開設手数料はかかりません。利用者数が多くて、初めての人にもわかりやすいのは、「auカブコム証券(元・カブドットコム証券)」か「SBI証券」だと思います。

開設する口座は、「積立NISA(ニーサ)」と言われる口座にしましょう。NISAとは、少額投資非課税制度のことで、配当金などの収入が5年間非課税になります。そのため通常の口座より、お金が増えるスピードがより早くなります。

ポイント② 積立金は収入の1~2割に

開設した口座には、指定の銀行口座から引き落とすことができます。500円から積み立てられますが、私は収入の1~2割、できれば2割を積み立てることを推奨しています。もっと積み立てたい人は、収入からこのぐらいなくなっても暮らしていける、というギリギリの額を設定しましょう。残ったお金は、生活費として全部使い切って問題ありません。