新型コロナウイルスの感染拡大は、世界中の金融市場にショックを与え、日経平均株価も2カ月ほどで約31%下落した。しかし、1億円を持つ女性の中には、これを予測し損失を回避した人も多かったという。彼女たちには、なぜそれができたのか。そしてこの後、狙う投資先とは――。
自宅で文書を分析する女性
※写真はイメージです(写真=iStock.com/Morsa Images)

社員持株会で資産1億円持つ人が続出

コロナ禍で1億円を持つ女性の価値観はどう変わったか。今回は投資の側面から探ってみよう。

「資産1億円を達成した人には、大きく分けて2つのタイプがあります。それによって、コロナショックの捉え方に違いがでましたね」とは、ファイナンシャル・ランナーの藤川太さんだ。

一つ目のタイプは、資産1億円を達成して間もない人。コロナショックで初めての下落を経験し、驚きを隠せない状態だ。前回、株式市場が大きく下がったのは、2008年のリーマンショックだが、それ以降は右肩上がりで株価が上昇してきた。

「アマゾンやアップルのような上場IT企業で働いている人の中には、自社株だけで1億円を突破した人も少なくないですね」

アップルの場合、リーマンショック後に約12ドルまで下がった株価は19年末に約300ドルまで上昇した。その後はコロナショックの影響で約220ドルまで下落したものの、7月末には約425ドルまで上がっている。リーマンショック後と比較すれば約35倍だ。株式市場全体も大きく上昇した。