【18】「『小さな感動』を提供できない」
“思いやりのない”の営業マン
「われわれ購買が、この人となら長く取引したいと思うのはつまるところ、相手に対する思いやりをもてる人です」と日本ムーグの小南氏はいう。
「忙しい営業マンがなぜクイックレスポンスをしてくれるのか。心の面では、相手を思いやる気持ちがビジネスを根底で支えていると私は思います。
小さなことでもいいんです。いい意味で相手の期待を裏切って感動させられる営業は本当に優秀です。見積もりを依頼し、“1週間ください”といわれた翌日に回答がきたりするとそれだけで感動です。小さな感動を日々積み重ねることができる。そこで差がついていくのです」はたして、あなたは誰かに対して感動を生み出しているだろうか
【19】「人として尊敬されるものさえない」
“中身が空っぽ”の営業マン
相手に感動を与えるものは仕事面だけではない。伊藤忠商事の浦部氏が話す。
「例えば、相手が昔スポーツで努力して優勝したことがあると聞くと、ちょっと見方が変わる。人間関係は互いに尊敬できる部分をもつときが一番うまくいきます。だから若手によくいうのは、自分のバックグラウンドになる武器をもてと」
浦部氏自身、40歳になった今も会社の野球部で最年長ながらバットを握り、挑戦するものをもち続けているという。
「商談後に酒を酌み交わすとき、自分なりの引き出しをもっていると、ふと共通点が見つかって人間関係が深まる。それは営業マンの1つの力になるはずです」