家庭や職場におけるパソコンからのツイッター訪問者が1000万人を突破した。インターネット視聴率の調査を手がけるネットレイティングスによると、2009 年11月から翌年4月にかけては約4倍という勢いを見せ、いったんは伸び悩んだものの、今年8月で大台に乗ったという。
この動きの背景を同社シニアアナリストの鈴木成典氏は「昨年秋頃から、鳩山由紀夫前首相や有名人がツイッター上でつぶやくといった、従来にない手法をテレビ局が朝の報道枠で取り上げることで認知度が上がった。1000万人という数字は、日本のインターネット利用者全体の16~18%に当たり、本家アメリカの10%を大きく上回るもの」と説明する。
ツイッターの広がりは、個人だけにとどまらず、ビジネスの分野にもおよんでいる。「中小企業も自社サイトの充実に取り組んでいるが、むしろ大企業こそ、ツイッターのメリットを生かせるはず」と鈴木氏は話す。一例が、自社ブランドのイメージを、会社の公式ツイッターから、従来のホームページよりも、より気軽な感覚で発信するという方法だ。
また、新製品やイベントの情報を載せるだけでなく、ネット利用者と双方向でやり取りできる機能を活用して、自社製品と競合製品の評判をモニタリングすることも可能だという。つまり、PRとマーケティングの両方に使えるわけである。米Facebookのように大手ショッピングサイトとのIDの相互利用が進めば、より利用者が拡大していくだろう。
(ライヴ・アート=図版作成)