すでに今、足りていないのは「手袋」
「今やほとんどの国民が着用している中国国内でも、価格がピーク時の20分の1に下がった。今後、日本は、一般用マスクに関しては安定して供給されていくと思う。値上げすることもないでしょう。数が膨れ上がった中国のマスク工場も、半分以上は倒産したのでは。その倒産会社の在庫が格安でさばかれ、日本に入ってきている。日本で主流の白いマスクは、ブルーを好む中国では売れないから、それこそ『カネをくれれば出す』状態。」(営業部長)
今後、第2波が来ると仮定した場合、一般向けマスクは品薄になる可能性はあるのか。ここについては、コンサルタント、営業部長、交易業者のいずれもが、「日本でなら、今年の冬から来春にまた風邪や花粉症が流行っても、困ることはないでしょう」と口をそろえた。
では、他に先々足りなくなりそうなものは? と問うと、医療現場の必需品がやはり主だ。「医療用マスクのほか、ビニールやラテックス製の使い捨て手袋が品薄状態。大手商社が探し回っているとききました」(営業部長)、「手袋は海外からベトナムタイ、中国の工場に20億枚とか1000億枚の注文が入ってきている」(コンサルタント)。手袋を買うのは欧米やドバイから来るバイヤーが主で、「すでに高値のため、アフリカ諸国は購入が難しいようです」(交易業者)。
日本人Gメン・ビジネスパーソンに必要な“荒ぶる買い付け”
「医療用の防護服はメーカーが限られているが、すでに欧米先進国は購入済みで、新たな需要増はなさそう。ただ、アルコール性の消毒薬は品薄が心配」(医療コンサルタント)。日本国内で重篤な患者が減ったとはいえ、医療現場は引き続き油断ならないわけだ。
このまま第2波もなく無事にフェイドアウトしてくれるのが理想だが、いざ何か物資不足となった場合、日本のGメン・ビジネスパーソンには日本の全国民のために、世界の魑魅魍魎に引けを取らぬ、荒ぶる買い付けを展開してほしい。