クルマをなめていると燃費は悪くなる
ガソリン代節約は、上手な購入から始まる。幹線道路沿いなど多くのスタンドが競合する激戦区は平均価格に比べて1リットル当たり10円程度安い。また、ガソリン会社が発行しているクレジットカードを併用すればさらに安くなる。
ガソリンの無駄遣いを防ぐにはエンジンを止めておくのが1番。停車中にエンジンを止めるアイドリングストップはできるだけ心がけたい。目安として5秒以上の停車ならエンジンを止めたほうが節約になる。信号や駐車場での待ち時間など止められるポイントは意外と多い。ただし、慣れないうちは操作を誤って急発進などの事故を起こす恐れもある。「5秒以上ならエンジン停止」にあまり神経質にならないほうがいい。
乗車するときは、シートベルト着用やナビ設定などを先に済ませ、発車直前にエンジンをかける。逆に降りるときはエンジンを止めてからシートベルトを外す。これまでの手順を見直すだけで、かなり違ってくる。
また、送り迎えや荷物の積み下ろしの際もエンジンをかけっぱなしのクルマが多い。かつて教習所では「まず暖機運転を」と教えていたが、それは過去の話。最近のクルマはエンジンをかけたら、すぐに発車して構わない。駐車時にエンジンをかけ続けておく意味はもうない。
タイヤの空気圧は燃費に響く。月1回程度、給油ついでに空気圧をチェックする。空気が抜けてタイヤ接地面が増えれば、その分、抵抗が増えて燃費が悪くなるし、パンクも起きやすい。
余計な荷物も燃費の敵。クルマを物置代わりにしてゴルフバッグやキャンプセットなどを保管しない。使うときだけ積む。車上荒らしの防止にもなる。なかには軽量化のためガソリン自体の重さを気にして満タン給油を避ける人もいるようだが、これは勧められない。給油回数が増える分、何度もスタンドに出向くことになり、かえって燃料消費が多くなる。
クルマには無駄な燃料消費を抑えるために燃料カット機能がある。運転中、アクセルペダルから足を離すと燃料噴射がカットされて惰性で走る。止まる場所までアクセルを踏まずに行けるならば、それがもっとも効率的だ。赤信号や前方車のブレーキランプが見えたら、まずアクセルから足を離す。逆に惰性を殺いでしまうフットブレーキはできるだけ使わない。車間距離に十分な余裕があると、こうした走行がしやすい。“エコドライブ”はクルマにも優しい。折に触れて燃費や走行距離を意識し、定期点検や空気圧チェックを怠らない。クルマをなめてかからないことが、ガソリン代節約の第一歩なのだ。
ただし、いくらガソリンを安く買ってエコドライブを徹底しても、道に迷ってしまえば節約も水の泡。効率よく到達するため、遠出の際はルートの予習を忘れずに。