これから落語家に必要なのは「オリジナルの世界観」

落語家も必死です。

こうなると、「うまいから仕事が来る」という状況ではありません。

最低限のテクニックはもちろん必要ですが、「変化に対応できる人」しか生き残れない時代がやってきたとも言えます。

「不易流行」という言葉を改めてみ締めるべきではないでしょうか。

ここまで述べてきたような「歴史」を分析する「不易」の「時代を通じて変わらない普遍的な領域」を分析したら、今度は「流行」の部分、「今に生きる現代人として自分が何ができるか」について追及してみるのです。

「歌える」「踊れる」「文章が書ける」「絵が描ける」「楽器ができる」など個人の特技と本業の落語を掛け合わせて、「オリジナルの世界観」を構築してゆくしかありません。そうしてでき上がったものをたとえばYouTubeや最前申し上げたZoomなどで地道に展開してゆけば、きっと新たな「居場所」が見つかるはずです。

自分も「歌と落語」のコラボを数年前から実施し、「壊れた冷蔵庫を引き取りに来たトラックの後を追って泣いた」というリアルな次男坊のエピソードをアカペラバンドのINSPi(インスピ)さんらと繰り広げています。このたび、それらをYouTubeでアップしようと画策しています。近日中に公開しますのでお楽しみに!

……などと書いていると、今から70年以上前に出版されたカミュの『ペスト』を読んだという投稿がSNSで話題になっているではないですか。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とは鉄血宰相と呼ばれたビスマルクの言葉でもあります。歴史と現代、不易と流行の掛け算から新たなものが生まれつつある胎動を感じている次第です。

読書とスクワットを交互に

さてさて長くなった在宅時間、歴史をたどる読書とあわせてやりたいのが自重トレーニングです。

オススメはスクワットで、このトレーニングだけで下半身のすべてが鍛えられます。人間の体は、約7割の筋肉が下半身に集中しているので、筋肉量を増やして代謝を上げるには一番効率のいいトレーニングです。

動作は、両手を後頭部で組み、太ももが床に平行になるまで下ろし、そこから身体を上げてゆくだけです。この際「膝がつま先より前に出ないようにする」ことが大事なポイントになります。1セット10回を目安に、3セットからはじめてみましょう。負荷が軽いと感じたら回数とセット数を増やすことです。

実は私、通いなれたジムが休業となり、久しぶりに有酸素運動をしようと張り切りすぎて無防備に走ってしまい、膝をやっちゃいました(泣笑)。

いまはきちんとしたスクワットはできない状態なので、椅子を用意して座る寸前までおろす「ハーフスクワット」をしています。それだけでも十分鍛えられると実感しているところです。膝の調子のよくない方にもぜひオススメします。