世界経済全体に下押し圧力がかかる

今後の展開として、時間の経過とともに効果のある治療方法が確立されるなどして、新型肺炎の感染が収束する可能性はある。同時に、世界全体で新型肺炎に対する人々の危機感は高まっているとみられる。当面、世界各国で観光などへの需要は低下し、人の移動が一段と落ち込むリスクは軽視できない。

そうした展開が鮮明となれば、世界の航空旅客や貨物はさらに落ち込み、世界経済全体に下押し圧力がかかるだろう。先行きへの懸念が高まるに伴い、金融機関の融資姿勢などが硬化し、金融市場参加者のリスク許容度は低下する可能性がある。航空業界が直面している状況は、世界経済の不確定要素が増大していることを示唆している。

【関連記事】
新型コロナ、「全便運休」なら航空会社は何カ月で倒産するのか
死者1万人超「米国インフル猛威」は新型コロナかもしれない
新型コロナウイルスで「やってはいけない」5つのNG行動
新型コロナで閑古鳥、いまこそ「京都、行こう」のチャンスだ
ファーストクラスの女性は何が一番違うか