共働き正社員夫婦=パワーカップルが億ションをバンバン買っている
かつて「億ション」を購入していたのは、会社の経営者や、資産家、医師といった、いわゆる富裕層だけでした。しかし現在「億ション」を購入しているのは、会社員が多いというのです。
たしかに現在は、極めて金利の低い時代です。頭金をそれほど用意しなくても、長期のローンを組めば、6000万〜7000万円程度は、年収の高い会社員なら借り入れが可能です。さらに共働きの夫婦であれば、その倍近く、2人で総額1億円以上のローンを組むことができます。
つまり、富裕層と呼ばれる「特殊」な人たちだけでなく、平均を上回る高い収入を得ている共働き夫婦が、いわば両輪で最大限のローンを組み「億ション」を購入しているのです。
最近、「パワーカップル」という言葉を時々耳にするようになりました。この「パワーカップル」と呼ばれる収入の高い夫婦が、「億ション」を共有名義で買っているということのようです。
収入減、病気、事故、離婚…起こりえないことが起こるリスクが
日本経済はここ数年、アベノミクスの恩恵もあって一見、順調に見えます。日銀によるマイナス金利政策もあって、金利はもうこれ以上下がらないというレベルにまで下がっています。
こうした面だけ見れば、マンションを購入しやすい環境が整っているのは事実です。しかし、これから先のさまざまなリスクを想定すると、夫婦でいっぱいいっぱいのローンを組んで「億ション」を購入することに、私は不安を感じます。
では、どのようなローンの組み方が正しいのか?
唯一の正解などというものはありませんが、一般的に将来のリスクとして、次のようなことが考えられます。たとえ夫婦共働きであっても、子育てや転職、病気や事故といった事情で、どちらかの収入が減ったり、途絶えたりするリスクです。