日本で最もカレールウの購入金額と購入数量が多いのは鳥取市だ。なぜ鳥取ではカレーが人気なのか。カレー総合研究所の井上岳久所長は「米どころでラッキョウの生産量が日本一。それに加えて、女性の就業率が高いことが影響しているのではないか」という――。
※本稿は、井上岳久『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)の一部を再編集したものです。
ルウの購入金額・数量で全国トップ
日本で一番カレーを食べるのは、どの都市でしょうか?
普通に考えれば、人口が多く、さまざまなカレー店がひしめく東京や、同じく人口が多く庶民派カレーの王道を行く大阪、あるいはスープカレー誕生の地でもある札幌などをイメージされるでしょう。
しかし、残念ながら、どれも不正解。
日本で最もカレーの消費量が多いのは、鳥取市なのです。
総務省が毎年行っている家計支出調査(対象は県庁所在地と政令指定都市)では、2016~2018年におけるカレールウの購入金額と購入数量の平均で、鳥取市が1位となっています。
カレールウの購入金額を見ると、意外にも、大阪市は37位、東京都区部は47位となっています。