マラソンシーズンが始まった。元箱根ランナーでランニングクラブを主宰するスポーツライターの酒井政人さんは「多くのランナーは『マラソンの練習はきつい』『オーバーペースは禁物』『35kmの壁がある』という3つの根拠不明の固定観点にとらわれている。そのため練習法も間違えている」という――。
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“サブ4”狙いのランナーの練習法はほぼ間違い

マラソンシーズンが始まった。読者の中にも出場レースに向けて、練習量を増やしている市民ランナーも多いのではないか。

筆者は、これまでトップ選手からマラソン完走を目指す芸能人まで、さまざまなレベルのランナーを取材してきた。その中で最も気になっているのが、多くの人が「マラソン」という競技の固定観念にとらわれていることだ。特にこの3つだ。

1:「マラソンのトレーニングはきつい」
2:「オーバーペースは禁物」
3:「35kmに壁がある」

これらの思い込みが強いがゆえの“間違ったトレーニング”が蔓延しているのだ。