ミニストップが好調だ。夏に始めた「100円おにぎり」と秋冬の「チーズハットグ」「タピオカ」といったメニューが集客に寄与している。だが先行きは不透明だ。店舗経営コンサルタントの佐藤昌司氏は「100円おにぎりには収益性悪化のリスクがある。しかし競合他社より圧倒的に日販が低いため、やらなければいけなかった」と分析する——。
3カ月連続で客数が前年を上回る
ミニストップが客数の伸び率で一人勝ちしている。11月の既存店1店1日当たり客数は前年同月比1.3%増と、3カ月連続で前年を上回った。コンビニエンスストア大手4社の中で同期間すべてが前年を上回ったのはミニストップだけだ。
2019年9〜11月の既存店の客数に関して、ミニストップは9月が1.5%増、10月が1.8%増、11月が1.3%増だった。セブン-イレブン・ジャパンは9月が0.6%増、10月が2.2%減、11月が2.0%減。ファミリーマートは9月がほぼ横ばい、10月が2.0%減、11月が0.8%減。ローソンは9月が0.8%増、10月が2.8%減、11月が2.1%減という結果になっている。なぜミニストップだけが全勝できたのか。
ミニストップは、これまで客離れに苦しんでいた。既存店客数は19年8月まで43カ月連続で前年を下回っていたのだ。3年以上も集客に苦戦していたわけだが、ここにきて集客に成功している。