「ケンタッキーフライドチキン」が絶好調だ。昨年まで苦戦を強いられていたが、一転して急回復している。店舗経営コンサルタントの佐藤昌司氏は「500円ランチを打ち出し、『ハレの日のごちそう』から『普段使いできる店』にイメージを刷新したことが、業績回復につながった」と分析する――。
写真=ケンタッキーフライドチキンプレスリリースより
オリジナルチキン1ピース、カーネリングポテト(S)1個、ビスケット1個、ドリンク(S)1個がセットになった500円の「Sランチ」

営業利益は前年比5.1倍に成長

「ケンタッキーフライドチキン(KFC)」を展開する日本KFCホールディングスの業績が絶好調だ。11月13日発表の2019年4~9月期連結決算は、売上高が前年同期比8.5%増の380億円、営業利益が約5.1倍の24億6600万円、純利益が約5.2倍の18億9600万円だった。

好調な業績の背景にあるのが、既存店売上高の大幅な伸長だ。19年4~9月の既存店売上高は前年同期比11.0%増と大きく伸びた。続く10月も好調で8.3%増と大幅増を達成している。前年超えは10月まで11カ月連続と快進撃が続く。

もっとも、昨年の夏までケンタッキーは苦戦を強いられていた。18年3月期の既存店売上高は前期比1.9%減、17年3月期が1.0%減と2期連続でマイナスとなっていたのだ。

ところが19年3月期は一転して好調に推移し、4.7%増と大幅な伸びを見せて着地した。そして19年4~9月は前述の通り11.0%増と、中間期ではあるものの、さらに上をいく伸びを見せている。