ルーティーンから無駄な仕事を取り除く

先ほど記憶の再編集が必要だという話をしましたが、仕事の再編集も必要です。仕事も放っておくとどんどん増えていく。なかには不要な仕事、部下など他の人に回してもいい仕事、後回しにしてもいい仕事もあります。それらを同じようにこなそうとするから無理がきてしまう。

会議の時など「無駄な仕事、省ける仕事は何ですか?」と問いかけることも有効です。

ルーティーンになっている仕事でもよく考えるとやらなくてもいい仕事、作業がある。

それを皆で考え、意見を言ってもらう。

「朝礼を毎日ではなく、週に3日にしましょう」
「報告会議は週1回ではなく、2週に1回にしてもいいのでは?」

とりあえず半年間やってみる。それで支障があれば元に戻せばいい。

私は今もこれを大学でしょっちゅう提案していますが、元に戻すことになった案件はほとんどありません。意外に省いても業務に差し支えなかったということがたくさんあるはずです。

仕事ができない人ほど「時間がない」と言う

「愚か者は簡単な仕事を複雑にする。普通の人は普通の仕事を普通にこなす。一流の人物は難しい仕事をシンプルにこなす」という言葉があります。仕事は常にいかにシンプルにこなすかを考える。

齋藤孝『人生は「2周目」からがおもしろい』(青春新書インテリジェンス)

仕事のできない人に限って、悩んでも仕方ないところで悩み、迷う必要のないところで迷い、そのたびに仕事を複雑に捉えます。そしていつも時間が足りない、仕事がきついと不平をこぼす。

仕事ができる人は仕事の目的をしっかりと捉えます。それを実現するために不要で些末なことに時間を取られず、本当に必要十分なことに対してだけ注力します。つまりシンプルなのです。

仕事も「心の庭」と同じです。放っておくと雑草が生え、一杯になってしまう。意識して不要な仕事、無駄な仕事を整理して、スッキリさせることが必要です

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