「百田尚樹の最新小説」をめぐる販促企画が大失敗
老舗出版社・新潮社がおかしいという声を最近よく耳にする。
最近もこんなことがあった。10月4日、新潮社のTwitterアカウントで、「百田尚樹の最新小説『夏の騎士』をほめちぎる読書感想文をツイートすると、図書カードが当たるビッグチャンス」と告知したのである。
ハッシュタグ「#夏の騎士ヨイショ感想文」をつけて感想文をツイートすると、「百田先生を気持ちよくさせた20名の方に、ネットで使える1万円分の図書カードを贈呈!」と謳った。
もう百田の本は売れないと考えた担当編集者が、話題作りのために捻り出したのかもしれないが、読者と著者をバカにした企画である。当然のことだが、すぐに「新潮社はお気を確かに」「歴史ある出版社として恥ずかしくないのか」などの批判が上がった。
“全身小説家”の異名を持つ井上光晴の長女・井上荒野はこう言っている。
私が知ってる新潮社じゃない。
— 井上荒野 (@arereno) 2019年10月5日
あわてた新潮社は、
「夏の騎士ヨイショ感想文キャンペーン」について
— 新潮社 (@SHINCHOSHA_PR) 2019年10月5日
お騒がせをし、申し訳ございません。
多くのご意見を受け、中止とさせていただきます。
尚、既にご参加済みの方に対しては、追ってアナウンスさせていただきます。
今回皆様からいただいたご意見を真摯に受け止め、今後の宣伝活動に活かして参ります。
と、早々に中止してしまったのである。