職場での出会いが3割
出生動向基本調査によると、職場や仕事での出会いから結婚に至った夫婦は3割近くに上るようです。
統計上は別立てになっていますが、アルバイトも広い意味では仕事に当てはまるとすると、友人・兄弟姉妹を通じた出会いを上回り、職場は結婚につながる最も有力な出会いの場となっていることがうかがえます。
職場での出会いが結婚につながりやすいのは、日本に限ったことではありません。アメリカ、オランダといった国々でも10~20%程度の夫婦は職場での出会いが結婚のきっかけだったようです。やはり、一緒に過ごす時間が長いため、恋愛関係に発展しやすいのかもしれませんね。
異性の多い職場は、職場結婚も多い
独身男性・独身女性にとって、恋愛や結婚のチャンスが増える職場はあるのでしょうか。一概に言うのは難しいのですが、異性の多い職場はそれだけ出会いのチャンスが多いと考えられるかもしれません。
デンマークの研究では、職場に異性が多いと、結婚率が上がるかどうかを検証しています。つまり、あなたが女性であれば男性が多い職場、男性であれば女性が多い職場で働くことによって、結婚相手が見つけやすくなるのかどうかを分析したのです。
その結果、独身者が結婚する場合、職場に異性が多いと、その結婚相手が職場の人であることが多いとわかりました。しかし、職場に異性が多いからといって、独身者が結婚しやすくなるわけではないようです。
どういうことでしょうか。職場に異性が多ければ、結果的に職場の人と結婚することが多くなりますが、職場に異性が少ないからといって、結婚の可能性自体が小さくなるわけではないのです。異性が少なければ、友人のつてを使うなりして他の場所で結婚相手を見つけているためです。パートナーを求めて活発に婚活しているならば、職場に異性が多いか少ないかは、結婚するかどうかにとって大して問題にならないのですね。
この分析結果は非常に面白いのですが、これがこのまま日本社会に当てはまるかどうかはちょっとわかりません。定時に仕事が終わり、就業後にも遊びや出会いのために時間を取れるデンマークのような労働環境ならば、職場に異性が多かろうと少なかろうと、うまくパートナーを見つけることができるでしょう。
しかし、日本のビジネスパーソンにとって、残業したり休日出勤したりするのは珍しいことではありませんから、職場外で出会いを求めて活動する時間をあまり取れないかもしれません。もしそうであれば、日本では、異性の多い職場のほうが結婚に至りやすいことになるでしょう。