睡眠についてはこう語った。

「この年になると、朝早く目が覚めたり、長時間眠れないということも聞きますが、私は寝なさいと言われれば何時間でも眠れるし、逆に短い睡眠時間で朝早く起きなければいけないときには、ちゃんと起きられます。また、夜にいろいろ考えて眠れないということが人生で1度もない。くよくよ悩まない性格なのが、健康にもいいのかもしれませんね」

無駄な会食や人間関係、時間の過ごし方をすべて棚卸しする

ほかに、食事量を抑える健康法として、近年注目されているのが「断食」だ。本格的なものになると、山奥に数日間籠もり、まるで修行僧のような生活を送るものもあるが、断食は都会に住んでいても実践できる。

ティモシー・ラングリー●ラングリー・エスクァイア社長 1953年生まれ。米ジョージア州立大学、東北大学大学院などを卒業後、政治家中山太郎氏の秘書などを経て、現在は日本にある外資系企業に勤める外国人社員およびその家族の各種アドバイザー。

「断食は単に自らの体内を整えるというメリットだけにとどまりません。それ以上に自分が生まれ変わる時間なのです」

国会議員の秘書を外国人として初めて務め、現在は政財界との豊富なネットワークを活かし、外資系企業の日本進出支援コンサルティングを行うティモシー・ラングリー氏。彼は年2回実行している断食生活の多大なメリットを教えてくれた。

「10日間、原則として何も食べない生活を続けます。例外的に飲むのがコールドプレスジュース。野菜やフルーツの栄養素を失わずに高圧のジューサーでつぶしたスムージーで、これ以外に摂取するのは紅茶と水のみ。会食にも原則出席せず、サウナに毎日通い、体内の老廃物を流しデトックスをします」

ラングリー氏が断食を始めたのは今から6年前。友人から紹介されたBlessed Herbsという断食中に飲む紅茶を紹介されたのがきっかけだ。

「断食を始めると、最初の3日で1~2キログラム体重が落ち、最終的には8キログラムほど痩せます。皮膚もつるつるになり、便秘も解消するなど身体的なメリットもたくさんありますが、精神が研ぎ澄まされ、自分を見直せる精神的メリットがあります」

ラングリー氏は断食期間中にサウナ内で、これまでの習慣を振り返り、無駄な会食や人間関係、時間の過ごし方をすべて棚卸しするのだという。

「そこで『今の自分には合わないな』と思う人や、時間の過ごし方をすべてやめる。これが大事なのです。よく、日本の社長は『いきつけのお店』をつくりたがりますが、ルーティンばかりになると、なぜ自分はここにいるのかということを忘れてしまいがちです。多忙なビジネスマンこそ、ピュアに自らを見つめ直す機会が必要なのです」

身も心もリフレッシュする断食の効果は、常にゼロベースで思考を研ぎ澄ませる必要のある経営者には特にメリットを実感しやすいはずだ。

(集計協力=mikuPR、アイランド・ブレイン、ネタもと、高橋史佳)

樺沢紫苑
精神科医
1965年、札幌市生まれ。札幌医科大学卒。米・イリノイ大学への留学を経て樺沢心理学研究所を設立。著書に『学びを結果に変えるアウトプット大全』など多数。
 
(撮影=鈴木俊之、横溝浩孝)
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