カースト下位に苦しむ親子が「やってよかったこと」6つ
そして、これを日常のルーティンにしながら、「親の覚悟」を小出しにするといい。覚悟を伝える際は、子どもと向かい合わせではなく横並びに座る、また、立って伝えるなら、台所とリビングくらいの距離感を保ち、視線が合わせないほうがうまくいく。
筆者が、カースト下位の位置付けで苦しむ親子を見てきた中で、超然とした親の姿勢・覚悟が功を奏したケースをいくつかご紹介しよう。
1:人間は環境を選べる生き物。死ぬほど嫌なら、そこに身を置くことで貴重な人生の時間を費やすことはない。つまり「置かれた場所」で咲けそうもないなら「花が咲きそうな場所に移動もOK!」さらには「咲かなくても、人生OK!」と言い切る覚悟
2:友達はいても良いけど、いなくても大丈夫。友達100人いるとかえってつらいこともあるということを親が自身の経験から語る覚悟
3:大人になるって楽しい、「なぜなら衣食住、誰と付き合うか、誰と付き合わないかも含めて、すべてを自分で決められるから」と言える覚悟
4:決断は親ではなく子どもがするものと腹をくくる覚悟
5:「(教室内カーストに)迎合することがつらいなら、むしろNO! と言え」と子供に伝える覚悟
2:友達はいても良いけど、いなくても大丈夫。友達100人いるとかえってつらいこともあるということを親が自身の経験から語る覚悟
3:大人になるって楽しい、「なぜなら衣食住、誰と付き合うか、誰と付き合わないかも含めて、すべてを自分で決められるから」と言える覚悟
4:決断は親ではなく子どもがするものと腹をくくる覚悟
5:「(教室内カーストに)迎合することがつらいなら、むしろNO! と言え」と子供に伝える覚悟
家が「安全安心なパワーチャージ基地」なら子どもは這い上がる
そして、一番、大事なポイントがこれだ。
6:呪いの言葉を吐かない覚悟
親は教室内で虐げられているわが子を心配するあまり、あるいは、わが子がそんなポジションに甘んじていることをふがいなく思い、つい、「アンタは成績が悪い、性格が暗い、だから嫌われるんだよ」とか「オマエはロクな人生は送れないね」といった発言をしてしまうことがある。これを一切止めるという覚悟が必要なのだ。
なぜなら、親の吐く、こうした「呪い」の言葉は、子どもの心に突き刺さり、「自分はそういう人間なんだ」となってしまうことがあるからだ。呪いが現実化してしまうのである。
子がスクールカーストに悩んでいるとき、親が完全に助け出すことは不可能だ。
しかし、少しだけ楽にしてあげることは可能である。まずは親が、現在の思春期は、かつてよりも深刻になっていることを理解し、上記のような対応を試みてほしい。
家庭という「安全安心なパワーチャージ基地」で力をためれば、どんな子でも這い上がることはできると筆者は信じている。親のやれることは少ない。しかし、やはり親は子にとっての「命綱」であることは間違いないのだ。
(写真=iStock.com)