「学歴」を左右するのは「塾歴」だ。塾に詳しい3人の専門家によれば「中学受験を考えているなら、大手塾の合格実績や授業のスピード、親の負担度などを確認して決めるといい。一方、地元密着の中小塾に通うなら、高校・大学受験を見据えて学びの楽しさに気づかせたり、小さな達成を積み重ねて自己肯定感を育てたりするといい」という。あなたの子供に合うのはどちらか――。

※本稿は、プレジデントFamilyムック『塾・習い事選び大百科 2019完全保存版』の記事再編集したものです。

▼塾選びの専門家

石田達人さん

子供の中学受験をきっかけに約10年間、塾の合格実績を独自調査。『塾ランキング』(首都圏版、関西・中四国版)の著者。自身のサイトで各中学校別の塾の合格実績を公開中。

西村則康さん

プロ家庭教師。名門指導会代表。塾の事情に詳しく「塾ソムリエ」としても活躍中。近著に『共働きだからできる中学受験必勝法!』がある。

おおたとしまささん

育児・教育ジャーナリスト。私立中学や中学受験の取材を数多くしてきた。『進学塾という選択』『親が後悔しない、子供に失敗させない中学受験塾の選び方』などの著作がある。

「入塾テストで上位になれる塾」がおすすめな理由とは?

中学受験でまず遭遇する悩ましいことの一つが、進学塾の選び方だ。

「中学受験に詳しくないのであれば、とりあえず大手塾という選択はありだと思います」と言うのは、育児・教育ジャーナリストのおおたとしまささんだ。

どこもカリキュラムがしっかりしていて、受験動向などの情報にも強く、志望校ごとの合格ノウハウの蓄積もあるからだ。

「特に中学受験が初めてという親御さんにとっては、ファミレスのような、全部揃っているという安心感があると思います」

プレジデントFamilyムック『塾・習い事選び大百科 2019完全保存版』に収録の「全国の進学塾、補習塾を徹底比較」より。全国の主要塾の合格実績や規模などの塾選びに役立つデータが多数紹介されている。

一方、志望校がある程度決まっているなら、その志望校に強い塾を選ぶのが基本というのは、長年にわたって主要塾の合格実績を分析してきた、中学受験カウンセラーの石田達人さんだ。

「おすすめするのは、『その学校に多くの合格者を出している上位三つの塾』を見ること。3塾の合格者を合計すると、おそらく合格者全体の半分ぐらいを占めるはずです。その中で、必ずしも1位にこだわる必要はなく、三つの中から子供のタイプに合いそうな塾を選べばいいと思います」

トップ3に入るぐらい多くの合格者を出している塾なら、その志望校への対策はできているだろうし、指導のノウハウもあるはずだからだ。

「それに、同じ志望校を目指す仲間がたくさんいるほうが、頑張る励みになります」(石田さん)

▼プレジデントFamilyムック『塾・習い事選び大百科 2019完全保存版』 好評発売中!

プレジデントFamilyムック『塾・習い事選び大百科 2019完全保存版』では、「全国の進学塾、補習塾を徹底比較」のほか、「理系&プログラミング教室&英語教室のリポート・選び方」「低学年のための中学受験準備」「民間学童保育の選び方」「デジタル教材・通信教材最新カタログ」「小学生が通えるシュタイナー、モンテッソーリの教室」「わが子の運動オンチを直してくれる教室3」などを紹介しています。ぜひ、お手に取ってご覧ください。