帰省ラッシュを避けて快適に実家に帰るにはどうすればいいのか。鉄道ライターの鉄道乗蔵さんは「年末年始は多くの人が帰省で移動するため、鉄道各社は最繁忙期や繁忙期と定めているが、たった1日だけあまり混雑しない『通常期』がある」という――。

27日午前の下り「のぞみ」は既にほぼ満席

2025年も残りわずかとなってきた。例年、心配となるのが年末年始の交通機関の混雑状況だ。各交通機関は、年末年始の混雑予想を発表している。

東海道新幹線(東京―新大阪)を運行するJR東海は、12月16日、2025年度の年末年始期間(12月26日から1月4日)の混雑状況を発表した。発表によると新幹線の予約のピーク日は、新大阪方面の下りで12月27日(土)、東京方面の上りで1月3日(土)となっている。

実際、多くの人が仕事納めをし、実家に帰省し始める27日午前の下り「のぞみ」「ひかり」は既に予約で満席となり、28~31日も予約で満席となる列車が出始めている。なお、この期間は「のぞみ」は全席指定席となり、自由席の取り扱いはなくなるため、予約をできなかった人たちがデッキに何時間も立って移動しているのはもはやおなじみの風景だ。昨年は412万人が東海道新幹線を使用した。

新大阪駅の新幹線きっぷ売り場
写真=iStock.com/winhorse
※写真はイメージです

価格も安く、比較的空いている「1月1日」

新幹線をはじめとしたJRの特急料金には、最繁忙期(+400円)、繁忙期(+200円)、通常期、閑散期(▲200円)の設定があり、東海道新幹線では、年末年始期間のうち、最繁忙期が12月27日、12月30日、1月3日、1月4日の4日間が設定されている。

【Close-up】帰省、介護、相続…「実家のドロドロ」回避テクはこちら
【Close-up】帰省、介護、相続…「実家のドロドロ」回避テクはこちら

一方で、年末年始の帰省・Uターンラッシュ期間でありながら、例年ただ1日だけ最繁忙期にも、繁忙期にも設定されない「比較的余裕がある」穴場の日がある。

それが、1月1日だ。JR東海は、1月1日を最繁忙期でも繁忙期でもない「通常期」として設定している。実際、JR東海が公開した予約状況を見ても座席には余裕が見られる。