現役女子高生が教える「最下位層におちないための新入生対策」

こうしたスクールカーストは以前からあったが、現代の子どもたちはSNS抜きには生活できないので問題が深刻化している。同じ学校の生徒同士が24時間つながるため、逃げ場がなくなってしまうのだ。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/ferrantraite)

ある私立女子高の2年生は、「最下位層におちないための新入生対策」として、こう答えてくれた。

「『#春から○○高校新入生』などとTwitterでつぶやいている同じ学校の人を検索して、とりあえずフォローしておく」
「教室内LINEグループが作られることがあるので、入りやすいようにあらかじめTwitterでフォローしておくなど、タイミングをみておく」
「趣味の話をする時には『オタクぶり』を出しても大丈夫なのか、周りをうかがう。はじめから“自分”を前面に出すことはNG」
「高校生に人気のアーティストやユーチューバー、ドラマはチェックしておき、みんなの話に付いて行けるようにしておく」

取材をしていると、今の中高生は「カースト上位にいたい」というよりは「中位がむしろ気楽」「一番下だけは絶対に避けたい」という願望を持っている子が多いように感じる。

わが子が教室内カーストの底辺の層となった親がすべきこと4つ

カーストが決定する4月は、中高生の子どもを持つ親にとっても気が気でない時期であるに違いない。もし、わが子が教室カーストで悩んだら、親は何ができるだろうか。

大前提として、親はこういうことを理解しておきたい。

思春期の子どもたちは「親には学校での自分の問題点は知られたくない。ましてや、自分がカースト下位のレッテルを貼られていることは絶対に知られたくない」という気持ちでいるということだ。

子どもが学校生活になじめず、交友関係に悩みを抱えている場合、口数が減る、逆に過剰に「自分は人気者だ」というふうに親にアピールする、食欲がなくなる、朝起きられない、提出物を出さない、成績が急降下、やたらと反抗するなどという症状が現れることがある。

異変に気付いた親が子どもを詰問するケースがあるが、余計にこじれるだけなので、ここは親に忍耐力が求められる。

子どもがカースト下位の位置付けにされ心身に不調をきたした場合、筆者は親に次のような「食卓でのサポート」をお勧めしている。

1:詰問はせず、余計なことは口にせず、いつもどおりに食事を出す
2:肉好きなら肉を、スイーツ好きにはスイーツを
3:家族で15分間の「お茶の時間」をつくる。この時、誰かと比べることはご法度。学校と勉強と将来の抱負系の話も一切しない(15分たったら、解放してあげること)。
4:「お茶の時間」にはたわいのない話をする(例えば「猫の集会を目撃した!」「コンビニで新商品発見!」)。

弱っている心を“養生”するのは家庭の役割だ。「安全安心なパワーチャージ基地」としての役割をしっかりと果たしたい。