そもそも揚げ物好きの人は、目標体重到達までは脂質を控えるのがつらいと思います。しかし、目標体重を達成して維持期が来れば脂質も解禁なので、それを励みに頑張ってほしいところです。

ただし解禁後も、衣付きの揚げ物はやめておきましょう。揚げ物を食べるなら、ベストなのは「素揚げ」です。あるいは表面に片栗粉や小麦粉がまぶされていたとしても、糖質の多いパン粉をたっぷりつけたとんかつやエビフライよりははるかにマシです。

油が恋しくなったら糖質と無縁の「アヒージョ」

ハタイクリニック院長の西脇俊二氏

さらに「油好き」の方におすすめなのは、アヒージョです。最近ではバル形式の飲み屋などでもすっかりおなじみになったメニューですね。アヒージョは、衣はナシ、低温のオイルでじっくり素材を煮る調理法なので、糖質とは無縁の調理法。しかも、マッシュルームなどのキノコやタコ、エビなどの魚介類と、糖質制限にふさわしい多くの食材がアヒージョに適しています。

このアヒージョ、家でも作ることができます。オリーブオイルでみじん切りのニンニクと鷹の爪、好きな具材を火が通るまで煮て、岩塩などで味付けすれば完成です。油の味が恋しいときはこれで代用しましょう。ハイボールのつまみにアヒージョを用意すれば、バッチリ糖質オフの晩酌セットの完成です。

糖質制限というと「我慢だらけで食事が楽しめなさそう」と思われることもありますが、知識と工夫さえあれば、楽しくおいしく取り組むことができます。

西脇俊二(にしわき・しゅんじ)
ハタイクリニック院長
弘前大学医学部卒業。1991~96年国立国際医療センター精神科。1996~2007年国立秩父学園医務課医長。1992~2007年国立精神・神経センター精神保健研究所研究員。大石記念病院(足立区)、皆藤病院(宇都宮)勤務を経て、2009年、ハタイクリニック(目黒区) 院長に就任。2010年よりEuropean University Viadrina非常勤講師。2014年よりAyurvedic Medicine Practitioner(California)。著書に『断糖のすすめ 高血圧、糖尿病が99%治る新・食習慣』(ワニブックス)などがある。
(写真=iStock.com)
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