いまだ予断を許さぬ状況下、緊急時の備えの再点検は必須の急務だ。しかし、防災専用アイテムやキットは売り切れ続出。そこで、身近な家庭用品を中心に、絶体絶命を乗り切る「命綱」をリストアップした。
「揺れと同時に、守ろうとしたのが大事にしていた切子グラス(笑)。とっさの判断っていいかげんですね。床には食器や買って間もない液晶テレビが破片となって散乱し滅茶苦茶でした」
仙台市郊外に住む50代の主婦から被災翌日に届いたメールである。文面から、いざというときの動転ぶりが伝わってくる。その3日後に、少し落ち着きを取り戻した「日常生活」が伝えられてきた。
「水がなく、手洗いやトイレの排水には大型のプラスチック製ゴミ箱に溜めた雨水を利用しています。思いのほか役立ったのがラップで、お皿に巻いて使い捨て。水洗いしなくていいので便利です。一人6リットル制限の給水を貰いにいくのに、空の2リットルペットボトルは役立ちましたね。生協さんの発泡スチロール箱は冷蔵庫代わりにし、あと、普段まったく使わないけど今回大活躍したのが箒と塵取りでした。それとあったらよかったなと思ったのが、取り外し可能なカーナビ。ニュースなど情報入手にかなり役立ったと思う」
突然襲う大災害から身を守るために、周到な用意が必要なのはいうまでもないが、現在、防災グッズは売り切れが続出、のきなみ入手困難だ。そこで身近な家庭用品を中心に、“命運”を分ける防災時の役立ちグッズをリストアップしてみた。