外で被災したらまずは情報収集を
東日本大震災が起きた11年3月11日、首都圏ではほとんどの交通機関が運行を取りやめて、大量の帰宅困難者が発生した。内閣府中央防災会議は、家までの距離が10キロを超えると帰宅困難者が現れ始め、1キロ延びるごとに1割が脱落、20キロ以上で全員が帰宅困難者になると想定している。ただ、10キロ圏内でも安心はできない。防災システム研究所の山村武彦所長は次のように指摘する。
「途中で橋が落ちていて立ち往生したり、歩いているうちに日が暮れて危険が増すかもしれません。帰宅は単純に距離で判断するのではなく、ルートの安全が確保されているかどうかで判断すべき。そもそも大規模災害時は、無理して家に帰らないことが原則。帰宅しないでも家族が困らないように、普段から備蓄食料の用意や連絡方法の取り決めなどをしておきたいですね」
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